レースの裾、今はこう仕上げる

12月も残りあと4日。今日から休みという方も多いと思いますが、aubeは納品があと少し残っているので30日まで営業しています。

  

今回はレースの裾の仕上げ方について。今主流のレースは「ボイル」って言って、薄いつるっとした織物です。これと相性が良い「ウエイトロック」という裾の仕上げが一般的。

  

  

ウエイトロック仕上げは、専用の機械で重さを出しつつロックをしていく仕上げなんだけど、スッキリしていてドレープ性も良いので、とても奇麗なんです。これのアレンジとしては、

  

ロックの色を変えてアクセント、という方法もあります。糸の色を変えるだけだから、コストのかからない装飾として、子供部屋やカジュアルモダンのお部屋にお勧めです。そのまたアレンジとして・・・、

  

バイアステープを縫い付ける方法。よりクッキリしたアクセントを入れられます。

  

まあこのバイアステープ仕上げは別にして、今主流のウエイトロックには最大の欠点があります。

  

弱いんです。

  

窓を閉めるときに挟んじゃったり、踏んじゃったりで外れちゃうし、陽当たりが良い所だと、紫外線による劣化でも外れちゃいます。もちろん修理はできるけど、一度切り落としてから巻き直すので、最低でも15mmは短くなります。

  

だからと言って昔の様に、ドレープカーテンと同じ三つ折り仕上げにすると、


なんかちょっとヤボったい。

  

麻のレースやざっくりした風合いのレースはウエイトロックにすると外れやすいので、縫製屋さんと相談して採用しているのがこちらの手法。

  

ウエイト細巻き仕上げ」と言って、ぱっと見ウエイトロックと似ているけど、全く作り方が違うんです。生地の裾で細い重りの糸を巻き込んで、そのすぐ上を縫い留め、余った生地を切り落とします。

  

丈夫でウエイトロックと似ていて良いのですが、これもまた欠点があって、少し太く固くなるからドレープ性が悪くなる事があります。麻の生地なら重みもあるしくせも付きやすいから良いのだけど、軽い生地だと生地の「落ち感」がわるくなっちゃう事もあります。

  

そこで、今ボクが良くお勧めしているのがこちら。

  

細三ッ巻き」です。要はドレープと同じ三つ折り仕上げを細くしただけで、両サイドの縁と同じ仕上げ方です。これが意外にスッキリしているし、固くならないからドレープ性も良い。もちろん丈夫なのでお掃除ロボットにも対応できます。それと、サイドヘム(両サイドの縁)と同じ縫い方なので、縫製屋さんが慣れていて精度が高いというのも良いところ。  

  

この手法、専門店であれば、たぶんどこのカーテン屋さんでもやってくれるはずだからお勧めですよ~。