レースの裾の仕上げ方

クリエーションバウマンのレース

 

上の写真は先ほど納品させて頂いたレースです。

10年ほど前にドレープと一緒に掛けたレースが破れてしまったので、今回はそのレースを交換しました。

 

このレースはクリエーションバウマン(スイス)のFANAというプリントレースで、柄が大きいのでのびやかでモダン、そして何より裾の方にしか柄が無くて上は無地なので、スッキリと柄を楽しめる、というボクも大好きなデザインです。トレンドの南国柄も、レースなら取り入れやすいのでお勧めの物なのだけど、この裾にも注目してください。

 

クリエーションバウマンのレース

 

前にもお話した事があるのだけど、これ、「細三巻」と言って2cmの三巻仕上げにしています。サイドの仕上げ方と同じ感じなのだけど、こういったボイルレースの場合、

 

レースのウエイトロック

 

↑ こんな感じのウエイトロック仕上げ、というのが一般的。スッキリしているし、重みのある糸を巻き込んでいるので生地の「落ち感」も良いのだけど、弱いのが難点で・・・。多くの場合、ここからダメになる事が多いんです。

 

また、ルンバなどのお掃除ロボットを使われる場合も、ここにアタックされるとすぐ破けます。そこで細三巻をお勧めする事が多くなったのだけど、これもまた新鮮に見えて良いんですよね~。さらに・・・、

 

SAHCOのレース

 

↑ こちらはドイツのSAHCO(サコ)という高級ブランドの無地のレースなのだけど、こちらはもっと攻めた仕上げ方で、

 

サコのレース

 

↑ こちらは5mmという極細の三巻仕上げ。ここまで細いのはかなり技術が要る縫製なのだけど、生地によってできる物とできない物があります。でもカッコいい!

 

サコのレース極細三巻

 

↑ サイドも同様に5mmの極細で仕上げて、めちゃくちゃモダンな雰囲気に。

 

ちなみに前述のウエイトロックは専用のロックミシンで入れるのだけど、その機械によって重さと太さが決まっています。で、その重さは新しくなればなるほど軽く仕上がる傾向にあるので、例えば20年前のウエイトロックを見ると「重っ!」ってなります。重いと外れるリスクが高いから、昔のウエイトロックは、よくブチブチ取れちゃったものです。今の軽いウエイトロックはそのリスクも減って良くはなっているけど、それでも細三巻にはかないません。

 

という事で、今回はレースの裾のお話でした~。

 

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