「切り返し」はデザインとコストの折り合いが重要

カーテンの切り返し

 

無地のカーテンをつなぎ合わせて、オリジナルのデザインを作る手法を「切り返し」と呼んでいます。正式名称というのは無いのだけど、ボクの周りではそう呼んでいます。

 

ボクがこれを始めた10数年前は、日本でこれをやっている人は大阪のヒデキさん(おそらく一番初めに多用し始めた人)とボク位しかいなかったように思うけど、今ではかなり一般的になってきました。

 

今回から、そのバリエーションとちょっとしたコツをご紹介していこうと思いますが、今回はボクが一番大切にしている事からお話します。

 

上の事例をご覧ください。スッキリまとめたシンプルモダンスタイルをベースにしながら、色の並びをランダムにする事とアシンメトリーを意識して「動き」を出しているのだけど、こういう横に切り返すスタイルの場合、ボクが一番大切にしている事が、「生地を無駄にしない」という事です。

 

使う色とおおよその配列が決まった後は、こうやって生地の割り付けを考えていって、なるべく無駄が出ない様に調整します。あまりお見せできる物ではないので、ちらっとだけお見せしちゃいますね。

 

 

「無駄に捨てない様に」というより、「無駄に高くならない様」にと言った方が良いでしょうか。必要以上に無駄な生地を使えば当然合計金額が高くなっちゃいますよね?この生地の場合、生地巾が137cm位なので、例えば「このマスタードイエローとブルーは1巾ずつ使ってそれを割り振れる範囲で使おう、ダークブラウンは余っちゃうけど絶対必要だから入れよう」、といった具合に、デザインと生地の要尺の折り合いをつけていきます。

 

そうする事で、当然無駄なコストが抑えられるという事もあるし、より良い生地を使う事が出来るという事もあるし。

 

限られたご予算の中でより良いデザインをご提供できる、という事はとっても重要なデザイナーのスキルです。

だからこの「デザインと生地の要尺の折り合い」っていうのは、めちゃくちゃ大切なんですよ~。

 

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