
今回はパリ市内で開催された「Paris Deco Off 2025」(以下デコオフ)の中から、今年特に注目のブランド、新作を紹介します。
デコオフは、世界中のカーテンのブランド、約90ブランド以上が集まるこの業界では世界最大の展示会です。一度にこんなにたくさんのブランドを見る事ができるなんて、他にはないんですよ~。ちなみにカーテン業界では、「メーカー」と言うと製造元の事を指すので、ブランドの事は「エディター」と呼んで区別しているのだけど、ここでは一般の方にわかりやすい様に「ブランド」と呼ぶ事にします。
展示会、と言っても先日行ったハイムテキスタイルの様に大きな展示会場で開催されるのではなく、このデコオフは市内の各ショールームやイベントスペース等を使って、あちこちで同時に展示するイベントなのだけど、バラバラだと不便なので2つのエリアに固まって出展されています。2つのエリア間は無料のシャトルが結んでいるので、割とスムーズに回れます。
ちなみに、ショールームが集まっているストリートには、上の写真の様に大きなランプシェードがぶら下がっていて、目印になっています。
今回は、セーヌ川右岸にある「ルー・ド・メール」というエリアから、注目のデザインなどを紹介します。
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日本では「フィスバ」という昔のブランド名の方が知られている、スイスのフィッシュバッハ。
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後ろの荒野の様な荒々しいランダムな柄、カッコいいな~って良く見てみたら、
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何と、刺繍なんです。ビックリですね~。今年も生地の「オモアツ」傾向は続いていて、刺繍やベルベットなど、重くて厚い生地が多く見られました。
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ポルトガルのアルデコは、フランスではフィッシュバッハ・フランスが販売元になっているので、同じショールームに展示されています。日本でも昨年からフィッシュバッハのショールームでアルデコを見る事が出来るようになりました。
今年のアルデコは「ドゥーロバレー」というポルトガルのワインの産地をテーマにしたコレクションを発売。トレンドカラーでもあるブラウンをエレガントに使いこなした見事なコレクション。こちらもやはり刺繍で描かれていました。今年はクルーエル刺繍の様な、太番手で刺した刺繍が多く見られました。
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そのドゥーロバレーで採れたポルトワインを頂いているところ。ボクの隣りにいるのがアルデコの社長のお嬢さんでチーフデザイナーのスザンナ。もう、長い付き合いなんです。
その後ろが日本総代理店、日本フィスバの社長、田原くん。その後ろに見切れちゃっているのが、青山のホームデコアというカーテン屋さんの社長、石田さん。右の手前は横浜のインテリアコーディネーター、大河原さん。その後ろがインテリアコーディネーターであり、インテリアショップをパリで経営している坂田夏水ちゃん。
この日は、石田さんと夏水ちゃんと3人でインスタライブを撮影するので、夏水ちゃんが自転車でかけつけてくれました。
インスタライブはアーカイブで観れるので、下記の坂田夏水ちゃんのインスタからご覧ください。
ライブではパリ市内のショールームの紹介も色々とあるし、パリの自宅でのトークセッションなど、何本かUPされているので、ぜひご覧ください。
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こちらはCASAMANCEの新作発表会の一コマ。これもまた刺繍です。
こうやって日本人向けに時間を決めてプレゼンテーションをしてくれるブランドも多いので、それをはしごしていると、結構大忙しなんですよね~。
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エルメスのデザインもされたフランス人アーティストが描いた花柄は、縦リピート295cmという巨大なパターン。
こういった手描き風のタッチも今のトレンドです。
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今年多かったジャカードベルベットですが、中でも一番気に入ったのがこちら。カサマンスグループの中で一番ハイエンドなブランド、MISIAの「カルチェラタン」と名付けられた生地。一見するとランダムな荒々しさがあるものの、ずっと見ていると建物の様にも見えてくるし、パリの学園都市の名前から想像できるアカデミックな品の良さもあるし。
基本的に椅子張り用なのだけど、めちゃくちゃ気に入りました。
ちなみにカサマンスグループは、新作コレクションの数も全体で25冊くらい出しているし、ISSEという新しいブランドを立ち上げたり、ラグのコレクションを始めたり、最も勢いを感じたエディターです。
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アメリカのクラベットもファッションデザイナー、アルチュザラとコラボ。コラボも凄く多かったですね。
こちらもまた水彩で描いた手描きタッチで、独特なオリエンタルな雰囲気が凄くカッコ良かったです。
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こちらはイギリスのデザイナーズギルドの日本人向けプレゼンテーションの1コマ。
こちらのピエリック(フランス人)も付き合いが長く、カサマンス、アルデコなどでもアジア向けセールスマネージャーを歴任していた事もあって、何度も来日しています。ちゃんことか、寿司とか、いろいろ食べに行ったな~。で、良く美味しいラーメン屋を教えてくれって言ってきます。
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そのギルドの新作で一番気になったのがこちら。
ここまでビッチリ柄が詰まっていると、もはや幾何学柄の様で、ちょっぴり和の雰囲気も。元々、こういった手描きタッチを良く使っているブランドだけに、こういったプリントは得意としています。
今年のギルドはグリーンを推しているそうです。
という事で、今回はここまで。
たくさん紹介したいデザインがあるので、数回に分けて紹介します!
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