輸入カーテンと国産カーテン、ぶっちゃけ何が違うの?【その1】

   

良く受ける質問です。一般の方だけでなく、インテリアコーディネーターや国産カーテンを主に取り扱っている専門店や問屋さんなんかにも、セミナー終わりとかに聞かれます。

   

すごくいろいろあるから、これから数回に分けて少しずつ、たまにこの続きを話していきますね。

製造技術の差も多少はありますが(得意不得意がある)、そんな事よりももっと深くて大きな違いがあるんですよ~。

   

1回目の今回は、「マーケットが違う」という切り口で。 

先ずはこちらの写真をご覧ください。 

    

上の写真はオーブで取り扱っているオランダ製のベルベットですが、なんとこれ、200色以上あるんです。すごくないですか?200色ですよ。日本だと、カラーバリエーションはせいぜい10色くらい。安価な平織りの無地とかだと40色あったりする物もあるけど、ベルベットや上質な生地で30色以上なんてまずありえません。

       

これって、いろいろな色を作る技術が日本に無い訳では無い事はわかりますよね?そうなんです、作ってもそんなに売れないからなんです。日本のメーカーは日本国内だけが主な市場だし(例外もあるけど)、そもそも多くの日本人は有彩色を使わないし。作っても売れないんですね。

それぞれの生産ロットもあるし、それだけ在庫も持たなくちゃいけないし。そりゃ、世界中のユーザーを相手にしているブランドは、国ごとに違う多様なニーズも手伝って、たくさんのカラーバリエーションを作って在庫しても採算が合うんですよ。

   

むかしむかし、ボクが駆け出しの頃に先輩方によく、「染料や水が違うから、日本とヨーロッパで色の出方が違うんだよ」なんて教えられたものですが、今の時代は、やろうと思えばどんな色だって出せちゃうんですね。

   

こんな事もありました。

世界的に大人気のヨーロッパの高級ブランドで、とてもしなやかで質感が良くて色もきれい、カラーバリエーションも50色とかあって、「さすが世界的な人気ブランド、なんて良い生地なんだろ~」なんて思っていたら、よく聞いてみると製造元は日本だった、なんていう事も。

だからね、作れるんですよ。要は買ってくれる人がいるかどうか、マーケット(市場)の違いで作るか作らないか、その差があります。売れない物の在庫をたくさん持つわけにもいかないから、じゃあ何色が売れてるの?ってなった時に、数多く売れるのは無難な色だけ、っていう事になっちゃいますよね?

  

1回目はここまで~す。

    

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