世界のベルベットのほとんどは、ここで作られている!ーその1

ベルベットのカーテン

 

前回、ベルベットの持つ高い機能性に、今再び注目されていますよ~ってお話をして思い出したのだけど、世界の主要なブランドのベルベットはほとんど、とあるオランダの工場で作られています。こういった製造委託先の話はエディター(ブランド)たちに嫌がられるのであまり明確にしてこなかったのだけど、ここでこっそりとしちゃいますね。

 

4年前にその工場に行ってきたので、その工場をチラっと紹介しつつ、ベルベットがどうやって出来上がっていくのか紹介する、っていう今回は超マニアックなお話です。

 

ちなみに、上の写真はその工場内にあるサロンで撮った写真。さすが王室認定企業、ここで出されるスパークリングワインがめちゃくちゃ美味しいの。(関係ないか~)社員食堂でランチもごちそうになったのだけど、完全にレストランのレベルでそれも驚き。(それも関係ないか~)

 

ベルベットのカーテン

 

↑  電機メーカーで有名なフィリップスの創業地、アイントホーフェンからほど近い街にその工場があります。もの凄い水を沢山使うので水資源が豊富な所なのですが、使った水はきれいにろ過して川に戻すので、環境負荷が少ない優良な工場として国からも認定されています。ちなみに工場の広さはめちゃくちゃ巨大!としか分からないけど、ちょっとした街一個分くらいあります。

 

 

ベルベットのカーテン

 

↑ 通常の織物は縦糸と横糸で織っていくのだけど、ベルベットの場合は・・・、

ベースの生地2枚分

の縦糸と横糸、それにパイル(起毛している毛の部分)の糸があるので、織機も巨大で複雑な仕掛けになっています。

何で2枚分なのかって言うと、2枚のベースの生地にパイル用の糸が行ったり来たりして織り上げてから、最後に真ん中で切り裂いて作っているからなんです。

 

ベルベットのカーテン

 

↑ こんなイメージ。だから同時に2枚作られていくんですね~。

 

 

↑ 下から出来上がった生地が送られてきて、左右に巻き取られている所。

 

 

ベルベットのカーテン

 

↑ 織物は基本的に、yarn dyed(先染め)piece dyed(後染め)に分かれていて、糸の段階で染めるか布に織り上げてから染めるかのどちらかなのだけど、ベルベットは基本的にpiece dyed(後染め)。なので、白い(生成り)の生地を織ってから染めていくのだけど、ここの工場の凄い所は、通常より極細の糸でパイルを織る為に、糸が切れない様に特殊なノリを糸に染み込ませてから織り上げるので、めちゃくちゃしなやかな毛足のベルベットが作れるんです。

 

で、そのノリを洗い流してから染めていきます。

 

 

ベルベットのカーテン

 

↑ 各ブランドから指定された色を管理している所。もの凄い色数にビックリですよ~。

オーダーが入ったら、ここにあるレシピに合わせて染料を調合して染めるんですね。

 

長くなるので、続きはまた次回!

 

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