今回はフラットバランスについての最終章、「フラットバランスの合わせ技」というお話です。
前回の「フラットバランスの重ね技」と似た感じだけど、今回はその応用編になります。
基本的なフラットバランスに関しては前回まで4回にわたってお伝えしているので、まだご覧になってない方は「上飾り、フラットバランスの魅力-その1」からご覧ください。
今回は、フラットバランスと他のスタイルのエレメントを組み合わせる、という事例を紹介していきます。
上の画像は基本的なフラットバランスに、「スワッグ&テール」の「テール(両サイドの飾り)」を組み合わせた例です。フラットバランスだけよりもエレガントで柔らかい印象になります。使う生地がマイクロファイバーという起毛した柔らかい生地なので、そのしなやかさを生かした優しい印象に仕立てました。
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可愛らしさを追求した、子供部屋の装飾です。
メインのカーテンに、カップケーキの刺繍が施された生地をセレクトした事から、それをギフトボックスに詰め込んでリボンで飾るイメージでデザインしました。
この上飾りもフラットバランスをベースに、ボイルレースでスワッグを作って重ね、真ん中にリボンをあしらって仕上げた「合わせ技」になります。
これは大分前の作品になるのですが、これを取り付けた後、帰宅してこれを見たお嬢様が「かわいい~‼」って言いながらベットに倒れ込んだのが、今でも忘れられません。
デザイナーとして嬉しすぎますよね~。
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余談ですが、カーテンに付けるリボン飾りは多くのデザイナーが作っていますが、そのプロポーションには各デザイナーのセンスや縫製職人の技量によって、形は千差万別です。デザイナーとも呼べないスタイルカーテンをあまり作っていないカーテン屋さんの中には、工場やメーカーに形を任せちゃったりしている所さえあるんです。
ボクの場合はこのプロポーションにめっちゃこだわっているので、縫製職人さんにはいつも苦労をかけていますが、職人さんの高い技量と理解度のおかげで納得のいく作品を仕上げてくれます。
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フラットバランスとスワッグバランス、それとテールを組み合わせ、更にガラスビーズまで組み合わせた例です。
フラットバランスをベースにして、大小さまざまなスワッグのアーチが重なり合う様にデザインしようと思ったけど、スワッグがたくさん重なると重ったるくなるので、代わりにビーズでアーチを作って重ねました、というデザインです。
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拡大するとこんな感じ。
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最後に、我が家の子供部屋のフラットバランスを2点紹介します。
こちらは上の娘の部屋につけたフラットバランスです。いわゆるコーニスと呼ばれる形で、ベニヤ板をアーチ状に曲げて椅子張り用のウレタンを貼り、そこに生地を張りこんでボタン絞りで仕上げました。ベッドヘッドを作る要領で、それをアーチ状に湾曲させてイメージですね。
そこに細いスワッグを組み合わせて、ちょっとしたプリンセスイメージでデザインしました。
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下の娘の部屋もお城のイメージですが、少し解釈を変えてます。
結構複雑な作りですが、基本的にはフラットバランスにスワッグバランスを組み合わせたスタイルになります。
フラットバランスの縁と、左のカーテンの切り返し部分にはファーをあしらって、優しくソフトな印象を加えました。
いかがでしたか?フラットバランスもスッキリモダンなスタイルから、コテコテのクラシックまで、その他色々なスタイルが作れるんです。
今後もいろいろなデザインに挑戦していくので、いずれまたまとめて紹介していきますね。
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