2.レースカーテンの素材と特徴

麻のレースカーテン

 

レースカーテンの素材のほとんどはポリエステルですが、麻も使われる事がありますし、中にはウールや和紙を使った物もあります。

また同じポリエステル素材でも、織り方、編み方に色々と種類があるので、バリエーションと特徴を紹介します。

 

 

1.ポリエステル素材のレース

 

ポリエステル素材は基本的に、洗濯機で水洗いしても縮みが少ないので、ご家庭の洗濯機で洗えます。(全く縮まない訳では無いです)

その代わり静電気が起きやすく、空気中のホコリを呼び寄せて繊維の中まで入り込むので、定期的に洗濯をしないと汚れがどんどん定着してしまいます。

長く使うと裂けてくるのは、紫外線による劣化が主な原因ですが、汚れていると紫外線を吸収しやすくなるので、できるだけ奇麗な状態に保っておくと長持ちします。

ここでは、ポリエステル素材の主な織り方の種類を紹介します。

 

◆ボイルレース

現在のスタンダードと言っても良いレース。ノーマルのボイルベースに、ジョーゼット、サブレなど派生型の生地もたくさんあるし、刺繍やプリントなどで柄を入れたりカラーボイルもあるし、遮熱やUVカットなどの機能を加えた物も多くあります。

 

無地のボイルレースは、室内から外が見やすいのに、意外と外から室内が見えにくいのが特徴です。

 

ボイルレース

 

 

◆オーガンジー

 

「分線糸」とも呼ばれ、通常の糸を細く裂いた極細の糸で織り上げるので、非常に透け感が高く軽い素材です。繊細で独特のシャリ感が特徴で、一時期凄くブームになった事もありますが、どうしても耐久性が低いので、最近は非常に少なくなりました。

その薄さから、織りやプリントで柄を施すと柄だけが浮かび上がる様になるのが特徴です。

 

オーガンジーのレース

オーガンジーの柄物はベースが薄いので、柄だけが浮かび上がる様に見えるのが特徴です。

 

 

◆オパール加工

 

一般的には、ある薬品で溶けるレーヨン系の糸と、溶けないポリエステルの糸で柄を織り上げて、その薬品に浸けて溶ける部分と溶けない部分で柄を出す手法のレース。やや紫外線に弱いので劣化が早いのが難点ですが、一部の日本の高い技術の製造元で、紫外線に強いポリエステルだけでオパール加工ができる生地も作られていて、海外の一流ブランドでも採用されていたりしています。

 

オパール加工のレース

 

 

◆編みのレース

 

昔ながらの編みのレースは、一部のホームセンターや量販店を除いて、少なくても都会ではほとんど使われなくなりましたが(それでもまだ作られているのが信じられない・・・)、チュール、ラッシェル、トリコットなど、様々な手法で織られた高級な物は、工芸品と言ってよい程の美しさです。

 

最近では、欧米を中心にメッシュのレースがトレンドになっていて、様々なタイプの物が発売されています。無地系のメッシュのレースは透け感が高く、眺望を楽しみたいという窓に向いていますが、目隠しやUVカットなどの機能性は低いです。(隙間だらけだから当然ですね)

 

メッシュのレース

欧米では「フィッシュネット」と呼ばれる、無地のメッシュ。こちらはシャンパンゴールドのフィッシュネットで、質感が高く、モダンでありつつ高級感が高いので人気があります。「落ち感」と言って、ドレープ性が高いのも特徴です。

 

 

2.麻素材のレース

 

麻素材は、ナチュラルな質感が特徴で、とても人気があります。糸自体が太く透け感が少な目なので、目隠し効果が高い物が多いです。

水で洗うと縮むので、ご家庭で洗濯する事ができないですが、静電気が起きづらく汚れにくいので、10年以上洗わなくても良いので、洗濯が面倒な方や、選択しにくい吹き抜けの窓などにも便利です。(ドライクリーニングは可能)

 

麻のレース

ウッドブラインドの手前に麻のレースをバサッと掛けた例。トップに芯地を入れずにヒダを取り、裾を床に付ける事で、より抜け感を強調しています。

 

 

麻レースのローマンシェード

レースでローマンシェードを作る場合、特に写真の様なシャープシェードは洗濯が面倒なので、麻素材が適しています。シャープなモダンさと、ナチュラルな優しさが程よくバランスされている見た目も◎。

 

まだまだレースの話は続くので、定期的にチェックしてみてください!

 

 

«« 前の話    次の話 »»

 

「プロが教えるレースカーテンの選び方」TOPへ

 

aubeのホームページTOPへ

 

——————————————-

ブログランキングに参加しています。
下のバナーをそれぞれクリックして頂けると助かります!